大瀧冬佳のブログ

男児4人の母が幸せな人生のために暮らしと経済と意識について語るブログ

苦しくなったら視点をズラす「にわか」と言われても好きだと言う

私への批判で鉄板なのは「言うほどダンス上手くない」って言葉。特に同業者から嫌になる程「影で」言われているのをあとからちらほら聞くのが多い。「言うほど」って誰が言っていたのだろう。

賞賛される分、目立つ分、そう言うこともある。

肚の中が結構透けて見えてしまうので、辛いな〜と思うこともある。この空気苦しいなって。

 

人は苦境を乗り越えて栄光を手にした話がとても好き。そう言うときはとてもポジティブなパワーが働くけど、あまりいいものではないって個人的には感じる。変動しやすいものだからだ。熱狂って良さそうでも、潮が満ちて引いていくときの力は海と同じで凄まじいものがある。

「もしかして自分の中にもこんな気持ち芽生えちゃってないか」とよく胸に手を当てて考えることもあって、人が落ち目になっていくとき、下火になっていくとき、スターダムから転げ落ちていくとき、「ほら見たことか」とそう言う気持ちになっているときはないかと気をつけている。

特にその人が前々から気に食わなかったり、嫉妬していたり、そのやり方解せぬ!って思っている人だったりしたら、人ってここぞとばかりにのかっていく。それまで、黙っていたのにね。誰かが「ほらやっぱり!」って言い出したら、「そうだ、そうだ!」と乗っかって、その人がどんなにか非道なことや倫理に反することをして得た栄光だったとしても...だからと言って、そのほかの人間が袋叩きにしていい理由にはならない。

いや、袋叩きにしていいかよくないかってことではなく、私はもしそれをしている自分になってしまっていたら、あまりに卑しすぎて、自己嫌悪に陥りそう。

「子供がいるのに、ほったらかして、不倫してたみたいだよ。旦那にバレて、家庭崩壊したんだって」とかね。

「盛って話して、荒稼ぎして、中身が伴わないから、今は落ちぶれてるみたいだね。やっぱり本物しか残らないよね」とかね。

それを言ったり、思っている自分は一体なんなのかと。そう言う気持ちになってしまう。

 

で、そのマイナスパワーには負けない心と自分を持とうって思うのだ。

 

話変わって、なんか別にその枠の中で必死に耐えたり、足掻く必要もないのかなってこともある。その人の当たり前とか、評価ってもう本当にびっくりするくらい絶対じゃない、どころか真逆のことを言う人だっているくらいだ。その人の言う「世間一般」ってせいぜい身の回りにいる10~20人くらいの人の常識のこと。本当に自分がいる場所が変わると「世間一般」なんて180度展開することもあって、とってもとっても自分は狭い世界で生きていると知ることが、苦しくなったときそこを脱する策かなと思う。

 

ダンサーには、高くまっすぐ上がる脚や、綺麗な甲が相手のダンサーを尊敬する上手さの象徴だったりするわけだ。フェッテが回れるとかね。私はバレエダンサーの美しい甲や背中の切り抜きを集めてノートに貼っている。そしてそれを夫に見せて、「いいよね〜私もこんな背中になりたい」と話したのだが、全然理解を得られなかった。

 

その背中が綺麗なの?その背中じゃないとダンサーとして微妙なの?

 

ダンスとか全然関わったことない人がダンスの舞台を観にきてくれるとき、全く違う視点で観ているってこと。完璧な人間なんていない、自分の理想を人に求めてきて、勝手にそれを裏切られたと言う。

どんだけすごいと思うひともただの人で、間違うこともあれば、だらしなかったり、全然人よりもできないことだってある。

 

私がこれからも変わらず思うのは、今後も多くの方の期待を裏切っていくだろう。「思ってたより大したことない」と。期待して損したと。でもそれが表舞台に立ち続けるってことなのかと思うし。「本物じゃない」とか「にわか」だとか「微妙だよ」って影で言われても、でもそれでも私は踊るのが好きで、踊らせて欲しい。まぁ、自己満足で立ってるのは本当に迷惑なので、やれるだけのことは全部やった上でって言うのは自分への誓いと言うか約束です。

 

誰のために踊るのかなって考えていた、一晩中。

まず、同業のダンサーになんて思われるかってために踊っていたんじゃないって気付いて、そして、私は私を見にきてくれるお客さんのために踊っているのかもって思って、そして最後に何より自分のためだって思った。

私は真摯に自分に向き合い続ける他ない。自分に向ける眼差しは誰より厳しく、せめてね、心が綺麗じゃない自分は舞台に立つ資格ないと思うので、心も体も私のベストでい続けたいって思って生きてます。踊りは生きることそのものだと思うので、卑しさみたいなのは極力自分で処理していきたい。稽古も言わずもがな、ストイックにやって。

けれど、それでも応えられないことよくあるから。もうこれは仕方のないこと。

 

もっと器用に生きたいな、とよく思う。

 

ダンスカンパニーUzme鎌ヶ谷地方公演

Nostalgiaノスタルジア11/27(火)

11:00/14:00(上演時間30分予定)

スタジオエンゼル
東武アーバンパークライン鎌ヶ谷
新京成線初富駅  徒歩10分
千葉県鎌ケ谷市南初富4-13-40

チケット 一般 2,500円/当日 2,700円

【11/27 11:00/14:00】鎌ヶ谷公演nostalgiaチケット | ダンスカンパニーUzmeチケット